航空大学校 令和9年度(R09)英語 大問I(語句)過去問解説

 
目次(13項目)

令和9年度(R09)の英語は、実際のCBTではリスニング約20分→リーディング65分の順で実施されました。公式PDFは紙面の順番に合わせてリーディング→リスニングの順に並んでいます。

このページでは、公式PDFで問題文と選択肢が公開されているリーディング大問I(語句空所補充・10問)を扱います。大問II・IIIの長文本文と、リスニングの本文・音声内容は、公式PDFでも著作権上掲載されていません。そこを推測で補わず、答え合わせのできる大問Iを丁寧に見ていきます。

航空大学校 R9年度英語の配点と出題構成

正解一覧

正解分野難易度
1(2) there文法・存在構文基本
2(1) to repair文法・使役構文標準
3(3) Having lost文法・分詞構文標準
4(1) is there文法・付加疑問標準
5(3) Hardly had she文法・倒置やや難
6(2) who文法・関係代名詞基本
7(4) inclusive語法・定型表現標準
8(4) a reciprocal語彙標準
9(3) sanction語彙・コロケーションやや難
10(2) curtail語彙やや難

大問Iは、文法・構文が6問、語彙が4問です。文法だけ、あるいは単語だけに寄せた対策では取り切れません。短い英文の中で、まず文の骨格を見て、そのあとに意味を合わせるのが基本です。

問1 正解:(2) there 〔存在構文〕

「昔、ある村に老人が住んでいた」という文です。there lived ... は、場所を表す there ではなく、「〜が存在した・住んでいた」ことを示す存在構文です。

Once upon a time, there lived an old man ... の形で、an old man が実質的な主語になります。したがって正解は (2) thereitthat を置くと、この文の存在構文を作れません。

There is ... だけでなく、there lived ...there remained ... のように、be動詞以外の動詞でも「〜がいる・ある」を表せる点がポイントです。

問2 正解:(1) to repair 〔get + 人 + to do〕

「Tomに自転車を修理してもらった」という意味です。get を使って人に何かをしてもらうときは、

get++to do\text{get} + \text{人} + \text{to do}

の形になります。したがって、got Tom to repair ...(1) to repair が正解です。

ここは have + 人 + 動詞の原形 と混同しやすいところです。have Tom repair なら to は不要ですが、get Tom の後ろでは to repair にします。repair は「修理する」、repaired は「修理された」という過去分詞なので、この文の形には入りません。

問3 正解:(3) Having lost 〔完了形の分詞構文〕

「お金をすべて失ったので、計画を諦めざるを得なかった」という流れです。主節の I had to give up ... より前に「失った」が起きているので、完了を表す分詞構文を使います。

Having lost all my money, I had to give up my plan.\text{Having lost all my money, I had to give up my plan.}

Having + 過去分詞 は「〜してしまったので/〜したあとで」という形です。分詞構文の意味上の主語は、原則として主節の主語と同じなので、Having lost の主語も IHaving been lost では「お金が失われた」という受け身になり、意味が合いません。

よって正解は (3) Having lost です。

問4 正解:(1) is there 〔付加疑問〕

本文は There is no one ... で、no one によって内容が否定になっています。そのため、付加疑問は肯定形の is there? にします。

付加疑問は、

  • 肯定文 → 否定の付加疑問
  • 否定文 → 肯定の付加疑問

という対応です。主文の動詞が is なので、付加疑問も is を使います。no one があるのに isn't there? としないことがポイントです。

問5 正解:(3) Hardly had she 〔否定語の倒置〕

「彼女が家を出てすぐに、雨が降り始めた」という文です。hardly を文頭に置いて「〜するとすぐに」を表すと、主節は倒置になります。

Hardly had she left home when it began to rain.\text{Hardly had she left home when it began to rain.}

Hardly + had + 主語 + 過去分詞 + when ... が型です。通常の語順なら She had hardly left home when ...。文頭に Hardly を出したため、had が主語 she の前に移ります。

hardly と一緒に使う接続詞は when です。Hardly ... than にはしません。したがって正解は (3) Hardly had she です。

問6 正解:(2) who 〔非制限用法の関係代名詞〕

My father, ( ) is a scientist, ... のように、先行詞 My father の直後がコンマで区切られています。これは「私の父は科学者で、その父が今ニューヨークにいる」という補足説明です。

人を先行詞にし、関係詞節の中で主語になるので who を使います。whom は目的格、which は原則として物を受ける語です。コンマのある非制限用法では that も使えません。

よって正解は (2) who です。

問7 正解:(4) inclusive 〔from A to B inclusive〕

「6月1日から6月30日まで、両日を含む」という定型表現です。

from June 1 to June 30, inclusive\text{from June 1 to June 30, inclusive}

inclusive は「端の日を含めて」という意味。日付・ページ・番号の範囲を示すときに使います。

include は動詞の原形、including は「〜を含めて」という前置詞的な分詞ですが、この位置で期間の両端を含むことを表す定型語は inclusive。したがって正解は (4) です。

問8 正解:(4) a reciprocal 〔語彙〕

2国の市民が、互いの国にビザなしで入国できる協定です。reciprocal は「相互の・互恵的な」という意味なので、a reciprocal visa waiver agreement は「相互ビザ免除協定」となります。

この問題は、空所の前の冠詞にも注意します。reciprocal は子音の音で始まるため a reciprocal。他の選択肢は文脈にも意味にも合いません。

問9 正解:(3) sanction 〔語彙・語の組み合わせ〕

国際規則に違反した企業に委員会が課すものは、制裁・罰則です。impose a sanction on ... で「〜に制裁を科す」という組み合わせになります。

sanction には「認可」という反対方向の意味もありますが、violating regulationsimposed があるため、この文では罰則の意味です。単語単体の訳だけでなく、文中の動詞と目的語の関係まで確認します。

よって正解は (3) sanction です。

問10 正解:(2) curtail 〔語彙〕

予算の制約があるため、部署が継続中のいくつかの事業を「縮小・削減」せざるを得なかった、という文です。curtail は「規模・期間などを削減する、切り詰める」という他動詞です。

curtail programs で「プログラムを縮小する」と自然につながります。conjure は「呼び起こす」、drain は「排出する・消耗させる」、offend は「感情を害する・違反する」で、予算制約による事業の縮小には合いません。

したがって正解は (2) curtail です。

R9大問Iの解き方

今回の10問は、前半6問で文の形を、後半4問で語の意味と組み合わせを確認する構成でした。短文問題では、次の順に見ると迷いにくくなります。

  1. 空所の前後に必要な品詞と文型を決める
  2. get + 人 + to doHardly ... whenfrom A to B inclusive のような型を思い出す
  3. 語彙問題は、主語・動詞・目的語の意味が自然につながるかを確認する
  4. 最後に冠詞・単複・時制をチェックする

大問Iは1問2点なので、1問に長く粘るより、文法問題を先に確実に取り、語彙問題で選択肢を絞る方が安全です。R9の英語全体の構成、過去年度との比較、長文対策は航空大学校の英語 完全分析にまとめています。

大問II・III・リスニングについて

R9公式PDFでは、大問II・IIIの本文と、リスニングPart I・IIの問題文が「著作権の関係上、問題文は掲載いたしません」として伏せられています。このページでは、非公開部分の本文・正解・出典を推測して掲載していません。

公式資料は次の2つです。

※このページの正解・解説は、公開された公式問題をもとにした航空大学校受験NETの独自解答です。公式の正答表ではありません。別解や誤りに気づいた場合はお問い合わせから知らせてください。

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