航空大学校 R8年の就職状況 就職率96%・JAL採用は増加続く
目次(5項目)
航空大学校の2027年度学校案内(パンフレット)が公開され、最新の就職状況が掲載されました。毎年恒例となりますが、今年も内容を紹介します。
先に要点をまとめると、次の3つです。
- 63〜68回生の就職率は約96%(卒業524名中502名が就職)
- 就職先はANAグループが約6割(ANA本体35.7%+ANAウイングス22.9%)
- JALの割合は10.3%→12.2%に上昇。採用再開後の増加傾向が今年も続く
最新の就職状況(令和8年2月18日時点)
昨年の時点では68回生はI期の25名分しか反映されていませんでしたが、今年は68回生が全員卒業し、104名卒業・99名就職が反映されています。
| 回生 | 63回生 | 64回生 | 65回生 | 66回生 | 67回生 | 68回生 | 計 |
| 卒業年度 | H30・31・R1 | R1・R2 | R2・R3 | R4・R5 | R5・R6 | R6・R7 | - |
| 卒業者数 | 57 | 64 | 103 | 99 | 97 | 104 | 524 |
| 就職者数 | 54 | 62 | 96 | 96 | 94 | 99 | 502 |
どの回生も就職率は9割台半ばで安定しています。「航大を出たのに就職先がない」という状況は、少なくともこの6世代では起きていません。
会社別の就職割合
会社別に見ると、上図のとおりANA本体とANAウイングスの2社で58.6%を占めます。これにJALグループ(JAL・ジェイエア・日本トランスオーシャン航空・日本エアコミューター)の21.8%が続き、主要2グループで約8割という構図です。
回生ごとの採用有無(○の付き方)で見ると、次の点が読み取れます。
- 全回生を通じて採用が続いているのは、AIR DO・ANAウイングス・ANA・ジェイエア・日本トランスオーシャン航空・ソラシドエアの6社
- JALは64回生以降、毎年継続(63回生のみ採用なし)
- 官公庁(航空局・海上保安庁等)は65回生以降毎年続いており、今年新たに67・68回生にも○が付きました
- 一方、Peach Aviationは66回生を最後に○が途絶えており、IBEX(64回生まで)・スカイマーク・日本エアコミューター(いずれも63回生のみ)も近年の採用は確認できません
68回生(II〜IV期)はどこに就職したか
昨年版パンフレット(令和7年2月時点)と今年版を回生別に突き合わせると、63〜67回生の数字は卒業者数・就職者数とも完全に一致しており、変わったのは68回生だけです(就職者25名→99名)。つまり両年の差分74名は、そのまま68回生II〜IV期の就職先を意味します。公表されている累計割合から逆算すると、内訳はおおよそ次のようになります。
74名の約4割がANA本体、ANAとJALの2社だけで約3分の2を占める計算です。累計割合ベースでも、ANAは34.4%→35.7%、JALは10.3%→12.2%と揃って上昇しました。逆にウイングスやソラシドエアの累計割合は微減していますが、これは人数が減ったわけではなく、68回生の就職先がANA・JALに寄った結果、シェアが薄まっただけです。
JALは経営破綻後しばらく航大からの採用がゼロでしたが、60回生から再開され、いまや「安定して2番手グループ」の位置まで戻ってきています。この傾向については昨年の記事でも解説したとおりで、今年のデータはその流れをさらに裏付ける形になりました。
【コラム】航空大学校の就職システムについて
航空大学校の就職は、基本的に学校側が学生の就職を斡旋してくれる形です。ANA→ウイングス→…といったように、学生は各会社の採用試験を順番に受ける流れになります。受けたくない会社があれば受験を見送ることもできますが、一度内定するとその時点で就活は終了となり、内定先に就職することとなります。採用順が早い会社ほど就職者が多くなる仕組みのため、会社別の割合はこの「順番」の影響を強く受けます。
さいごに
就職状況は今年も堅調で、受験生にとっては安心材料と言える内容でした。
R9年度の一次試験(7月12日)を受験されたみなさん、お疲れさまでした。合格発表は7月下旬の予定です。当サイトでは一次試験の再現・感想板を開設していますので、手応えの共有や情報交換にぜひご活用ください。二次試験に向けた準備も、早めに始めておくことをおすすめします。
